内科医のためのリスクマネジメント 医事紛争からのフィードバック(10)
コメディカルとの連携
長野 展久
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1東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科司法医学・東京海上メディカルサービス
pp.172-176
発行日 2003年1月10日
Published Date 2003/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402102497
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検査所見の取り扱い
一般外来では,容態が悪くなって受診した患者に対して,ひととおりの問診,バイタルサイン,各部位の身体所見,神経学的所見などをとった後,血液検査,尿検査,各種画像検査などの検査計画をたてます.その時点で,どれくらい緊急性があるかを判断し,検査にも優先順位をつけて指示することになります.そしてこれらの情報を総合したうえで,診断を絞り込み,適切な治療を導入するという手順で診察していると思います.
しかし外来が混雑してくると,スムーズに検査を進めるのが難しくなることがあります.手間のかかる検査は予約がかなり先になったり,すでに施行済みの検査結果がなかなか手元に集まらずにイライラすることもしばしば経験します.なかには,血液検査の結果やX線写真がどこかへ紛れてしまい,ようやく届いた結果を見るとすぐに対処しなければならない異常データが含まれていて,あわてて対処したというような経験も決して少なくないと思います.
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