連載
目でみるトレーニング
門伝 昌巳
1
,
木村 真人
2
,
成重 隆博
3
1聖路加国際病院内分泌内科
2東北厚生年金病院代謝・糖尿病センター
3山口赤十字病院循環器科
pp.1453-1458
発行日 2003年8月10日
Published Date 2003/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402102184
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問題 343
症 例:42歳,女性.
主 訴:意識消失.
既往歴:特記事項なし.
家族歴:特記事項なし.
現病歴:2~3年前より,ときどき手足のしびれを認め,特に疲労やストレス,感冒時に手の硬直,顔面痙攣,しゃべりにくさを自覚していたが,放置していた.近医受診したことはあるが,血液検査では異常は指摘されなかった.入院当日,トイレにて意識なく壁に寄りかかっているところを家族が発見,救急車を要請し,当院救急外来に搬送された.救急車に乗車する際に意識は戻ったが,トイレに行ったことも覚えておらず,10分ぐらいの意識消失はあった.
身体所見:身長154cm,体重50kg,体温36.6℃,血圧140/70mmHg,脈拍90回/分・整,意識清明.その他特記すべき所見なし.
検査所見:WBC5,900/μl,RBC402万/μl,Hb12.7g/dl,Ht38.5%,Plt37.2万/μl,Na139mEq/l,K3.5mEq/l,Cl99mEq/l,Cr0.8mg/dl,AST33IU/l,ALT61IU/l,LDH582IU/l,CK2,599mg/dl,Ca3.9mg/dl,P6.1mg/dl,Mg1.8mg/dl(1.7~2.4).
本症例の頭部CT像(図1),心電図(図2)を示す.
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