連載 公衆衛生院からの発信・8
専攻課程保健コース
尾崎 米厚
1,2
1鳥取大学医学部衛生学教室
2前鳥取大学医学部衛生学専攻課程保健コース
pp.588-589
発行日 2000年8月15日
Published Date 2000/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902349
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保健コースは,専攻課程のなかで,食物栄養系,体育・健康系および社会福祉系などの領域における公衆衛生の基礎および幹部技術者として必要な専門的知識,技術,技能を修得させることを目的としている.入学資格は,学校教育法に基づく大学(短期大学を除く)において,栄養学,保健学,生活科学,健康教育学,教育学,社会学,心理学,社会福祉学などの課程を修めて卒業したものおよび卒業見込みの者であるか,院長がこれらと同等以上の学力または経験を有すると認めた者も該当となる.今までだと毎年5名から10名が在籍している.従来,保健コースの学生の主流は,栄養系大学を卒業したばかりの栄養士であったが,近年その傾向は様変わりしつつある.すなわち,福祉系,教育系,保健体育系,社会学系などの大学を卒業した者で様々な専門性をもつ者や看護系職種だが看護コースの入学資格に満たないもの,あるいは医療系職種だが専門課程の入学資格に満たない外国人留学生などと多彩になってきている.したがって,年齢,性別,国籍も様々である.これはインターネットを介した情報提供によるところが大きく,従来のように先輩からの口コミで入学してきていたのと異なり,世界を含めた幅広い分野,地域からの入学者が増え,お互いの多彩な価値観の相互作用から学び合える点で良い傾向ではないだろうか.そのため近年受験者数が増加傾向にあり,近い将来専攻課程で最も人数が多くなる可能性が高い.
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