活動レポート 学校保健と連携した地域保健活動・1
ネットワークづくり—実務者間の研究会から首長を含めた組織間の協議会の発足まで
桑原 優子
1
,
津田 芳見
1
,
東郷 絹江
1
,
山本 宏美
1
1徳島県小松島保健所
pp.359-362
発行日 1997年5月15日
Published Date 1997/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901694
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日本の人口構造の高齢化は,これまでどこの国も経験したことのない速さで進行しているといわれている.そしてこの高齢化率の上昇の主因の一つに低出生率が挙げられる.この傾向は徳島県においても著しく,平成6年の高齢化率は18.2%(全国14.1%)と全国平均を大きく上回り,平成6年出生率は9.0(全国10.0)と全国平均を下回っている.このように高齢化・少子化が進展する今日,高齢化対策だけでなく少子化対策も社会的に重要な課題である.
また,子どもたちを取り巻く生活環境や社会環境の変化は著しいものがあり,小児成人病,アレルギー性疾患の増加,小児心身症,不登校,いじめ,自殺の増加など現代の子どもたちは,心と身体に多くの健康問題を抱えるようになってきた.しかも,その問題の成因が複雑多岐にわたるため,関係機関が十分連携を図りながら問題解決を進める必要がある.また,小児期からのライフサイクルに沿った健康づくり施策を推進するためには,地域保健・学校保健および産業保健の連携が不可欠であり,今回保健所が中心となり,地域ぐるみで子どもの健康づくりを推進していく体制整備を行った.
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