特集 女性の健康づくり
思春期女子の健康づくり
北村 邦夫
1
1社団法人日本家族計画協会クリニック
pp.686-689
発行日 1996年10月15日
Published Date 1996/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901562
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1994年,エジプト・カイロで開催された国連主催の国際人口・開発会議以降,リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康・権利)という言葉が注目を集めている.この会議において採択された行動計画(第7章7・2)の中で,「リプロダクティブ・ヘルスとは,生殖のシステムおよびその機能とプロセスにかかわるすべての事象において,単に病気や障害がないということではなく,身体的,精神的,社会的に完全に良好な状態にあることをいう」と定義されている.ここでいう,生殖にかかるテーマとしては,性交,避妊,妊娠,中絶,不妊,出産,AIDSを含む性感染症(STD)などが挙げられている.このすべてを思春期女子の問題として扱うには無理があるが,生涯を通じた女性の健康づくりの出発点との立場から,特に思春期女子のリプロダクティブ・ヘルスについて述べたい.
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