連載 All about 日本のワクチン・6
帯状疱疹ワクチン
浅田 秀夫
1
1奈良県立医科大学 皮膚科
pp.587-590
発行日 2023年6月15日
Published Date 2023/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401210073
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1.当該疾患の発生動向
水痘帯状疱疹ウイルス(varicella zoster virus: VZV)は、初感染で水痘を引き起こした後、知覚神経節に潜伏感染しているが、免疫低下などが誘因となり再活性化を起こして帯状疱疹を生じる。わが国における帯状疱疹の発生頻度は年間1,000人当たり5人程度とされている。加齢に伴い増加する傾向があり、50歳を境に発症率が急激に上昇し、70歳以上では1,000人当たり10人以上となる。高齢化が進行しているわが国においては、今後ますます患者の増加が予想され、ワクチンによる予防が重要と考えられる1)。
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