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新型コロナワクチンを公平に分配するための世界的取り組み
若林 真美
1,2
,
江副 聡
2
,
米田 麻希子
2
,
磯 博康
1,3
1国立国際医療研究センター国際医療協力局グローバルヘルス政策研究センター
2外務省国際協力局国際保健政策室
3大阪大学大学院医学系研究科社会医学講座公衆衛生学教室
pp.697-701
発行日 2021年10月15日
Published Date 2021/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401209716
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はじめに
2020年,新型コロナウイルス感染症の世界的大流行が始まった.この世界的な大流行を受け,製薬会社によるワクチン開発が始まった早い段階から,先進国等による新型コロナウイルス感染症のワクチン候補の事前購入交渉が過熱していった.しかしながら,国家における経済力に関わらず,全ての人が新型コロナウイルス感染症のワクチンに公平にアクセスできるようにすることは,このグローバルな社会において世界中の人々の命を守ることにつながる.国際連合は「No one is safe, until everyone is.(誰もが安全になるまで誰も安全ではない)」を合言葉に,新型コロナウイルス感染症の収束のために,グローバルな協力と連帯を呼びかけた1).
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