映画の時間
—泣きたいのに笑えて,笑いたいのに泣ける.“狭間”の時間に起こる奇跡—くれなずめ
桜山 豊夫
pp.355
発行日 2021年5月15日
Published Date 2021/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401209629
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今月は,ちょっとシュールな雰囲気を持った映画「くれなずめ」をご紹介します.
結婚式場で,友人の披露宴のために,高校時代の同級生らしい6人が,翌日に予定されている披露宴での余興の準備をしている場面から映画が始まります.テーブルがセッティングされている会場で,席の配置などを考えながら,かなり念入りに準備をしていますが,披露宴会場という限られた空間で,6人の若手俳優が長いショットで演じている場面は,あたかも演劇のようです.実は,この作品は2017年に,松居大悟監督が主宰する劇団ゴジゲンで上演されて好評を博した舞台劇「くれなずめ」を原案にしています.
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