特集 包括的な糖尿病対策
糖尿病のリスク・予防要因
後藤 温
1
,
津金 昌一郎
2
1国立がん研究センター 社会と健康研究センター 疫学研究部代謝疫学研究室
2国立がん研究センター 社会と健康研究センター
pp.718-726
発行日 2016年10月15日
Published Date 2016/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208521
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「平成24年国民健康・栄養調査」では,「糖尿病が強く疑われる者」は,男性15.2%,女性8.7%であり,糖尿病有病者数は男女合わせると約950万人と推計されている1).同調査によると,糖尿病有病者数は増加しており,2型糖尿病が約95%を占める.人口の高齢化に加え,運動や食事などの生活習慣の変化,肥満の増加が有病者数の増加に影響していると考えられている.本稿では,多目的コホート研究(JPHC Study)の成果や国内外の研究結果を踏まえて,生活習慣と密接に関係する2型糖尿病のリスク・予防要因を要約することにより,一般集団に対する糖尿病の予防について検討する.
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