特集 心疾患最前線
主要な心臓病と内科治療の最新情報
本田 泰之
1
,
永井 利幸
1
,
安田 聡
1
1国立循環器病研究センター 心臓血管内科部門
pp.179-186
発行日 2016年3月15日
Published Date 2016/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208380
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急速な高齢化と食生活の欧米化に伴い,本邦における循環器疾患は増加の一途をたどっている.この数十年の間には抗血小板剤,ACE阻害薬,β遮断薬,抗アルドステロン薬などに代表される薬物治療の進歩に加えて,1990年頃より虚血性心疾患に対する冠動脈ステントが普及し,不整脈に対するペースメーカー,植込み型除細動,高周波カテーテルアブレーション,弁膜症に対するカテーテル治療,重症心不全に対する心臓再同期療法や補助人工心臓など,循環器関連のデバイス治療も確実に進歩を続けている.治療の選択肢は広がってきている一方で,Evidence Based Medicine全盛時代の今日においては,エビデンスに基づいた,これら治療法の選択を適切に行ってゆく必要がある.
本稿では,虚血性心疾患を中心とした主要な心臓病について疾患別に病態,最新治療に関する知見,そして循環器関連デバイスの普及率について,最新のエビデンスをふまえて概説する.
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