特集 進めよう! COPD対策
在宅酸素療法患者の危機管理とQOL改善支援—在宅医療機器業者の立場から
冨森 浩二
1
1帝人ファーマ株式会社 在宅医療事業本部 特命プロジェクト
pp.860-864
発行日 2015年12月15日
Published Date 2015/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208324
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現在,わが国の在宅酸素療法患者数は推計約16万人,うち約半数はCOPD(chronic obstructive pulmonary disease;慢性閉塞性肺疾患)が基礎疾患と報告されている.COPDについては,診断と治療のためのガイドラインが発行され,健康日本21などを通じて疾患啓蒙も進みつつあり,早期発見・早期治療や呼吸リハビリテーションなどによって重症化を防ぐ努力がなされており,これらの活動が奏功することは強く期待される.しかしながら,最近10年間を見ても,在宅酸素療法の患者数は毎年2〜3%程度の増加傾向は変わらず,重症COPD患者および家族のQOL向上を目指す医療として,在宅酸素療法の位置づけ,重要性は当面は変わらないものと考えられる.本稿では在宅酸素療法をより安心・安全に実施・継続していただくために,災害時対応を中心とした在宅医療機器業者の活動と今後の展望について紹介する.
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