特集 公衆衛生従事者の生涯学習
保健医療活動と地域医師会の生涯教育
大貫 稔
1
Minoru OHNUKI
1
1筑波大学社会医学系
pp.156-159
発行日 1989年3月15日
Published Date 1989/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401207884
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■はじめに
地域医療を担う医師にとって,今最も強く求められていることは,その地域の住民が,身体的,精神的,社会的,職業的(または学業的)かつ経済的に充実した一生を全うするように,地域に所属する保健・医療・福祉関係職の人々の緊密な相互連携の中心的役割を医師が果たすべきであるという自覚を持ち,それを実行するために必要な知識の修得・研鑽を積まなければならないということであろう.すなわち,全人的医療の推進役となるべきであるという,医師自らの意識改革が望まれている.
従来の病院・診療所等の施設内医療にとどまっていた医療行為から脱皮して,積極的に地域に進出し,地域住民に対して,保健・医療・福祉に関するサービス提供の調整役を果たし,また地域住民に対する各種教育的活動を組織的に展開するとともに,医師以外のサービス提供側の人々に対しても指導的活動を意欲的に実践することが大切である.
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