日本列島
ここまでやって初めてパソコン—埼玉県における国民栄養調査の集計および分析の手作りソフト
国枝 寛
1
1埼玉県川口保健所
pp.272-273
発行日 1987年4月15日
Published Date 1987/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401207455
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良きにつけ悪しきにつけ「パソコンドクター」とか「パソコン所長」とか囁かれてから早くも4年になろうとしている.作成したプログラムで最も苦労したのが「国民栄養調査集計・分析プログラム」である.昨年8月にも数名の栄養士が6日間にわたり川口保健所に集まり,昭和60年度に行った国民栄養調査の集計・分析を行った.319世帯の集計をするにはそれ相応の下準備が必要で並大抵のものではないが,この6日間の作業で,世帯平均・地区平均・県平均栄養摂取量のみならず各世帯の平均栄養所要量の計算からレーダーチャートの作成までやってのける.エネルギー百分率や成人換算栄養摂取量は言うに及ばず,食品群別食塩の摂取構成を世帯ごとに出してしまうという回路も設けてある.
埼玉県には「保健所栄養士協議会」という団体があり,せっかく行った国民栄養調査を生かさない手はないと昭和58年度に初めて57年度分の県レベルでの集計を行った,この時は有志が手作業で毎晩遅くまで,しかも無給で大奮闘したそうである.その作業は容易ではなかったらしく,その年度のうちにプログラム作成の依頼があり翌59年度からパソコンの導入となった.当初はエネルギーや各栄養素の平均値とエネルギー百分率を出すのがやっとであったが,年々バージョンアップ,つまり改訂を重ね内容的にも格好がついてきたので以下に紹介したい.
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