日本列島
「医療相談コーナー」設置—岐阜県
井口 恒男
1
1岐阜県地域保健課
pp.660
発行日 1981年8月15日
Published Date 1981/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206373
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昨年の富士見病院事件を契機に厚生省は全国に指示し,昨年11月より都道府県において「医療相談コーナー」が設置された.相談者は同省の調査資料によれば,昨年11月20日から30日までの11日間に45道府県において3,776人をかぞえ,うちわけは男43%,女56%,年齢では男は高齢者ほど多く,女では30〜40代が多い.相談手段は電話76%,訪問20%,文書4%であり,相談内容は診療内容に関するものが一番多く30%,ついで医療費に関するもの,医療機関の紹介に関するもの,医療機関のサービスに関するもの,投薬や検査に関するもの等の順となっている.東海地方では三重県が関係団体等との調整が遅れ12月から実施されているようであるが,11月11日間において愛知県で265人,静岡県で180人,岐阜県で68人に利用されている.
岐阜県では,その後もひきつづぎ医療相談が実施されているが,56年5月末までの約6か月間で367人の利用者がみられる.性別,年齢階層別の利用者の分布はほぼ全国の傾向と似ており,男44%で高齢者に多く,女は30代20代,40代に多い.全国にくらべ,20代の女性利用がやや目立っている.相談手段も全国の傾向と同様であり,電話によるものが圧倒的に多く80%近い.相談内容の傾向も同様であるが,診療内容に関するものは25%である.
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