日本列島
岐阜県における成人病予防対策の今後の方向
井口 恒男
1
1岐阜県衛生部地域保健課
pp.147
発行日 1978年3月15日
Published Date 1978/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205569
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岐阜県成人病予防対策審議会は,昨年2月に諮問のあった表題について,11月9日答申した.答申内容は,①保健教育活動の積極的推進,②検診体制の強化,③健康管理体制の確立,④研究研修体制の確立の4点について詳述されている.第1の保健教育活動については,早期発見,早期治療のいわゆる第2次予防が中心となっていた教育活動から,第1次予防である発生要因の除去についての活動強化を説き,学校教育の場での保健教育の重要性を指摘している.第2の検診体制では,従来から県直営で実施している胃がんおよび子宮がんの検診車のブロックごとでの配車や検診体制づくりの確立を説き,循環器検診については保健所に健康管理院(AMHTS機関であり,心電図の自動解析,血液の自動分析など地域での活用が期待されている)との連携のもとでの2次検診体制の整備を進めている.第3の健康管理体制では,市町村に対し,保健婦の確保,成人病管理計画の策定,成人病予防推進会議などについて指導援助するよう説き,第4の研究研修体制では,保健教育,保健指導,健康管理,細胞診,X線読影技能など幅広い研究研修機能の整備を進めている.
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