研究
事業所排水の分析方法に関する試論
村上 宏
1
,
木下 恵子
1
1神戸大学医学部衛生学教室
pp.342-345
発行日 1976年5月15日
Published Date 1976/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205189
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公共用水域の汚濁を防止し,あるいは下水処理場の機能を保持するために,水質汚濁防止法や下水道法では,国・地方公共団体・事業所による水質の監視・測定について規定されている.しかし,個々の事業所では,水質測定に必要な設備や技術が不十分なために,水質の分析を専門機関に委託しなければならない場合が大部分を占めていることは,容易に推測できる.水質分析のうち,金属イオン濃度については,下水の水質の検定方法に関する省令(JIS K-0102)によって,原子吸光光度法(以上,JIS法と略記する)を用いることが定められているが,金属イオンなどの簡易測定法として「ヨシテスト」の商品名のもとに検知管が市販されているので,これを用いる方法(以下,簡易法と略記する)とJIS法との測定結果を比較して,事業所における定期的水質検査のひとつの問題点である,水質の測定法について,考察することとした.
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