資料 健康に関する権利規定・9
社会主義国の憲法
西 三郎
1
1国立公衆衛生院
pp.641-642
発行日 1973年9月15日
Published Date 1973/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204729
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社会主義国の憲法の最初のものは,ロシア革命による1918年「勤労被搾取人民の権利の宣言」に基づいて作られた「ロシア社会主義連邦ソビエト共和国憲法」1918年である.ソビエト連邦の憲法としては,1924年が最初で,その後1936年新憲法が設定され現在にいたっている.第2次大戦後社会主義国の誕生に伴ない,同憲法が次々と制定されていった.現行社会主義国憲法の制定をみるとソ連1936年,ブルガリア1947年,朝鮮民主主義人民共和国1948年,ハンガリー1949年,アルバニア1950年,ポーランド1952年,中華人民共和国1954年,キューバ1954年,ベトナム人民共和国1959年,モンゴル人民共和国1960年,ユーゴスラビア1963年,ルーマニア1965年,ドイツ民主共和国1968年,チェコスロバキヤ1969年となっている.これらの諸国の憲法より,ソ連,中国およびルーマニアについて英訳憲法より健康に関する条文を和訳した.なおチェコスロバキヤの1969年憲法が入手できなかったので1960年旧憲法によった.
社会主義国の憲法は,その形態をソ連邦の憲法から強い影響を受けている.健康に関する規定においても,紹介した4か国とも似た条文となっている.
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