資料
自動車排気ガスによる街路土壤の重金属汚染について
関 敏彦
1
,
阿部 幸史
1
,
星川 秀彦
1
,
井上 康子
1
,
回谷 教男
1
,
近藤 師家治
1
1仙台市衛生試験所
pp.561-563
発行日 1973年8月15日
Published Date 1973/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204708
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Motarizationの進展に伴ないわが国の自動車台数は年々増加しており,宮城県内においても自動車登録台数1)が,昭和46年3月末現在で,200,496台と昭和36年の8.2倍にも急増している(仙台市内の登録台数は昭和46年3月未で,51,135台).東北の中心都市である仙台市内の主要道路は,他都市からの車両の出入りも加わり,仙台バイパス開通後も依然として交通渋滞をきたしているところが多い.この自動車交通量の増加により,交通事故の増加とともに,自動車排気ガスによる大気汚染が考えられ,われわれは数年前から仙台市内の主要幹線道路の自動車排気ガスによる大気汚染調査2),車種別による自動車排気ガス中の,一酸化炭素濃度の測定3),自動車排気ガスによる鉛公害の人体に対する影響調査4),自動車Gasoline中に含有する重金属含量の調査5)などを実施してきたが,今回は自動車排気ガス中に含有する鉛(Gasoline中にはAntiknocking剤としてTetra Alkyl鉛が0.1〜0.3ml/l程度添加されている)を中心とした重金属が大気中に拡散後,街路土壌表面に降下蓄積することが考えられるので,仙台市内の主要幹線道路と対照地域(市郊外)の土壌中の重金属含量および排気ガスの飛散傾向を調査する目的で,市中心部にある勾当台園において,車道からの距離による重金属の減衰量につき調査を実施したので発表する.
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