研究
医師会と予防接種
鈴木 大輔
1,2
1岐阜県大野保健所兼
2岐阜県立健康管理院
pp.508-512
発行日 1973年8月15日
Published Date 1973/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204704
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種々の公衆衛生活動に関して医師会の協力は極めて重要な条件の一つであるが,時として十分な協力をえられないこともあり,稀には強力な拒否運動を展開されることもある.特に予防接種に関しては昭和45年の秋,いわゆる品川事件で医師の刑事責任が追求されたのを契機として,全国的な医師会の予防接種拒否運動に事態が発展して大きな社会問題・政治問題になったことは記憶に新しいところである.また,つい最近には岡山県医師会1)がワクチンの安全性等の点から三種混合ワクチンには当分の間,協力しないという決定をしたことが伝えられた.
現在の予防接種行政のあり方,あるいはワクチンの性状からして,こうした異常事態は今後も起こりうる可能性が大であることが憂慮される.
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