厚生だより
昭和43年結核実態調査の結果
T. K.
pp.422
発行日 1969年7月15日
Published Date 1969/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203918
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厚生省は結核のまんえん状況を把握し,その結果に基づいた適切な結核対策を推進するため,昭和28年以降5年おきに全国的な規模で結核実態調査を実施してきた.第4回結核実態調査は昭和43年7月に行なわれた.近年の高度経済成長に伴う経済社会の著しい変化の中で,わが国の結核の様相にどのような変化がもたらされたか,各方面から注目されてきたところである.
今回の調査は全国の昭和40年国勢調査地区から1/1300の割合で372地区(318カ所の保健所管内)を層化無作為抽出し,地区内の全住民7万2705人,2万1104世帯について実施したが,全国関係者の協力によって,調査客体の97.6%にあたる7万930人について胸部X線直接撮影による健康診断を行なうことができた.したがって,調査結果は全国推計を行なうに際して,きわめて信頼度の高いものと考えられる.調査の方式は過去の調査と比較するため,大綱において前回までの調査に準じたが,精製ツベルクリンの使用,電子計算機による集計など新しい手段も採用された.
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