随想 明日を担う公衆衛生
家庭騒音
長谷川 豊
1
1大阪府吹田保健所
pp.450
発行日 1966年8月15日
Published Date 1966/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203324
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夏は夜半まで辺りが何かとそうぞうしい。むし暑さとそうぞうしさとで寝つかれず,つい睡眠不足になりがちだ。
隣り近所の家々からのテレビ・ラジオの音,ピアノの音,子供の泣き声,飼犬の鳴き声,アパートや文化住宅では,廊下を歩く音,階段を上り下りする音,水洗便所の水を流す音など,気にするほどに気になって,不快指数はいやがうえにも上昇する。近所が気まづくなったり,ケンカさえはじまることもまれではない。エアコンディショニングのないわれわれ庶民住宅では,窓をしめきってはいられないから,暑い季節にはとくにこの種の問題が起こりがちだ。
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