特集 コレラ・パラコレラの疫学
問題点
病源学的観察—コレラとパラコレラの異同
佐藤 和男
1
1東大付属伝染病研究所
pp.335-339
発行日 1962年6月15日
Published Date 1962/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202533
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昨年(1961)4月,インドネシヤのジャワ島に端を発し,サラワク,マカオ,ホンコン,広東その他の中共地区およびフィリピン諸島に至るまで,次々と,コレラ様症状を示す流行が発生した。サラワクマカオおよびホンコンにおいては,当初コレラと指定されたが,他の諸地域においては,多くはエルトール・ビブリオによるパラコレラあるいはエルトール・コレラという表現がなされた。
種々の情報によれば,患者の症状はまったくコレラと同じもののようである。
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