原著
在宅結核患者実態調査(中間報告)
太田 真
1
1国立岩手療養所
pp.512-516
発行日 1960年9月15日
Published Date 1960/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202318
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日本の結核患者数が逐年減少しつつあることは事実であり,その原因と考えられる事柄もいろいろとあり得る。然しその治療の為には,慢性伝染病である結核症が入院治療を理想とし,保養安静療養を治療法の基幹とすることに間違いはないと思う。化学療法にしても,外科的処置にしても,飽くまで,治療の補助的意味を持つものであることは論を俟たない。
然し,全国の結核療養所のベッドは逐次空床が増加し,その運営方針の転換が問題にされている。結核患者の減少が空床の増加の原因であることは当然であるが,入院治療を要する患者が現有結核ベッド数に満たないかどうかと云うことになれば話は全然別であると思う。
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