原著
肝硬変訂正死亡率の県別観察
柚木 角正
1
1東北大学医学部公衆衛生学教室
pp.31-36
発行日 1957年11月15日
Published Date 1957/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201896
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1.緒言
昭和31年の死亡統計によれば此の年肝硬変による死亡は男女合計8,307名を数え,死因順位の第15位に位し,全死亡の1.1%を占めている。渡辺1)によれば我国の肝硬変訂正死亡率は10カ国中,男ではフランス・米国白人,女ではフランスを除く他の国よりも高率である。
森末2)の県別粗死亡率計算によればわが国に於ける肝硬変の死亡は男女ともに,九州・中国・四国地方に高率県が集中し,関東・東北地方に低率県が集中している。しかし此の計算は各県人口の年令別構成の差に特に留意していない。
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