特集 高血圧と公衆衞生
座談会
高血圧の諸問題
斎藤 俊保
1
,
大島 硏三
2
,
斎藤 十六
3
,
渡辺 定
4
1厚生省医務局国立療養所課
2東京大学
3千葉大学
4厚生省
pp.13-25
発行日 1953年8月15日
Published Date 1953/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201250
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高血圧の頻度
斎藤(俊) 皆さん御承知のように,1昨年からそれまで第1位だった結核の死亡率が2位になつて,中枢神経の血管損傷による死亡が第1位になり,その後もますますその傾向が顕著になつております。これはいろいろな学問的な問題がありましようが,高血圧の結果による脳の出血というものが大部分を占めております。そこで渡辺光生,1っ高血圧症の頻度とか分布といつたようなことについてお話し願いたいと思いますが。
渡辺 その前に,脳溢血が日本に多いというか,脳卒中が多いことですが,斎藤(俊)さん,脳溢血と脳軟化を混ぜたものをどう表わすかという点ですが。正確に言うと脳溢血といえば脳の出血だけになります。そこで脳卒中を,一応脳溢血と脳軟化を一緒にしたものということでスタートします。
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