論述
Baltimore市の鼠族撲滅の實際
大石
pp.296-300
発行日 1948年9月25日
Published Date 1948/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401200348
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全アメリカ合衆國の居住地域において,鼠によつて惹き起される財産の損害と病氣の危險とを減らそうとする一般の要求とANTUの殺鼠力を實地に廣範圍の地區について試驗せんとする要求とにもとづいてMaryland洲のBaltimore市における異例の鼠族撲滅計畫が立てられたのである。この計畫は鼠を消極的に防禦する防鼠法ではなく積極的な撲滅策を強調している。
Baltrmoreは人口86萬の繁華な港市であつて,最近數年間に新たに7萬人の戰時勞働者を増加している下町地域の住居構造は殆ど總て煉瓦造りの二階又は三階建ての並び屋である。垣で圍まれた小さな裏庭のあるのが普通で,後は舖裝された裏通りに續いている。この裏道は各市區劃の中央を貫いていて,臺所屑を集めるのに利用される。
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