特集 現場が求める保健師教育
扉
pp.543
発行日 2010年7月15日
Published Date 2010/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101836
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地域における保健活動の最前線に保健師が配置されています.保健師は地域保健活動における必要不可欠の職種と位置づけられています.そのため,都道府県単位に公立の保健師学校が設けられ,保健師の養成が行われてきました.保健師学校を卒業した者の大部分は保健所に入り,都道府県により卒後の現任研修が行われてきました.国立公衆衛生院(現保健医療科学院,結核研究所)などの研修コースも設けられています.保健師は,言わば厚生労働行政が進める保健活動の担い手として,厚生労働省の枠組みの中で育成と現任教育が行われてきました.
ところが,近年は保健師教育の場が大学となり,保健師の卒前教育は厚生労働省の枠組みの外で行われる状況となってきています.地域保健活動に関わる関係者が暗黙の知としていた保健師教育のあり方の転換が,今,不可避となってきています.「保健師とは何か」について明文化し,大学教育の中で必要な教育内容を盛り込んでいくことが必要となっています.
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