連載 地域における自殺対策の新展開―自殺は予防できる・6
中間市における自殺対策
中野 英樹
1
,
小嶋 秀幹
2
,
鶴田 忍
1
,
宮川 治美
1
,
坂田 深一
1
,
中村 純
1
1産業医科大学精神医学教室
2福岡県立大学人間社会学部人間形成学科
pp.744-748
発行日 2008年9月15日
Published Date 2008/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101407
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本邦における自殺者数が3万人を超えるようになって10年が過ぎている.自殺は社会構造の変化や経済的な要因だけではなく,様々な原因が考えられ様々な自殺予防対策が講じられている.またマスコミもセンセーショナルに自殺問題を多く取り上げているが,自殺数はほぼ横ばいで目立った減少傾向は見られない.そのため自殺対策基本法が平成18年10月28日に施行され,それに基づいた自殺総合対策大綱が作成された.このような状況で,国は自治体ごとに自殺対策連絡会議を設置することを定め,地域特性を取り込んだ自殺予防対策が必要となってきている.
本稿では,われわれ産業医科大学精神医学教室が平成18年より近隣の行政(福岡県中間市)と共同で行っている自殺予防対策について紹介する.
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