特集 「座りケア」入門—その「座り」、本当に適切ですか?
看護師が知っておきたい「座りケア」の基礎知識
吉川 和徳
1,2,3
1一般社団法人福祉用具活用相談センター
2株式会社ふつうのくらし研究所
3歩きと座りの相談室
pp.194-209
発行日 2026年5月15日
Published Date 2026/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134170450310030194
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「座りケア」とは、「療養者の“座り”を真ん中において“姿勢と動作”を(適切に)ケアすること」として、筆者が編み出した造語です(図1)。人はよい姿勢で座れたとしても24時間座り続けているわけではありません。そのため、「“座り”を真ん中において」とは、寝る/起きる⇔座る⇔移乗する⇔立ちあがる/着座する⇔歩くという、生活の中での一連行為の真ん中として座りを捉えることで、姿勢と動作のケアを適切に提供するという意味です。
姿勢と動作のケアに関する用語として、ポジショニング、シーティング、ノーリフトなどが使われています。これらのカタカナ語は便利である一方、その意味や定義を深く考えることなく、「ポジショニング=臥位の保持=クッションをあてがうこと」「シーティング=座位の保持=車いすを調整すること」「ノーリフト=移乗の介助=移乗用リフトを使用すること」などと、学協会による定義=本来の意味を狭めて(誤解して)、使われていることが散見されます。

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