書評
即戦力が身につく骨軟部の画像診断
中島 康晴
1
1九州大学・整形外科学
pp.893
発行日 2025年7月25日
Published Date 2025/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.055704330600070893
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骨軟部画像診断の「今」がわかる,実践に直結した一冊
「こんな画像診断の教科書を欲しかった」,本書を読み終えた私の偽らざる感想です.骨軟部は外傷や腫瘍など,整形外科・救急・内科などあらゆる臨床科に関わる可能性がありながら,体系的に学ぶ機会の少ない領域であるからです.そうした中で登場した『即戦力が身につく骨軟部の画像診断』は,画像診断医はもちろん,あらゆる診療科の医師にとっても「今,本当に必要な知識」が凝縮された,非常に実践的な一冊です.
本書は「即戦力が身につく画像診断」シリーズの第5弾として刊行されており,症例を通じて解説する実臨床を意識した構成が大きな特徴です.各症例は「臨床像」「画像所見」「最終診断と経過」といった診断のプロセスに沿って丁寧にまとめられ,Q&A形式で読者の理解度を確認できるようになっています.さらに,「画像診断のポイント」「疾患の解説」「鑑別診断」と続く構成により,一つひとつの症例が自然と記憶に残るように工夫されています.

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