Japanese
English
症例報告
保存療法を選択した高齢者の肘頭骨折の4例
Non-Surgical Treatment for Olecranon Fracture in Elderly Patients:4 Cases Report
赤羽 美香
1
,
本田 宗一郎
1
,
森 灯
1
,
多田 薫
1
,
出村 諭
1
Mika AKAHANE
1
,
Soichiro HONDA
1
,
Akari MORI
1
,
Kaoru TADA
1
,
Satoru DEMURA
1
1金沢大学附属病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Kanazawa University Hospital
キーワード:
肘頭骨折
,
olecranon fracture
,
高齢者
,
elderly people
,
保存療法
,
conservative treatment
Keyword:
肘頭骨折
,
olecranon fracture
,
高齢者
,
elderly people
,
保存療法
,
conservative treatment
pp.77-81
発行日 2025年1月25日
Published Date 2025/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.055704330600010077
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
肘頭骨折は関節内骨折であり一般的に手術療法が選択されているが,高齢者においては骨質の低下や併存疾患,認知機能の低下などのために手術療法を実施することが困難となる場合がある.われわれは,手術療法を実施することが困難であると判断し,保存療法を選択した高齢者の肘頭骨折4例を経験した.最終経過観察時に4例中3例は偽関節となっていたが,いずれの例も疼痛は軽度であり,日常生活上での愁訴は認めず受傷前と同様の生活を送っていた.併存疾患や認知機能の低下を有する高齢者の肘頭骨折に対しては,腕尺関節が安定していれば,保存療法も選択肢のひとつとなる.
Copyright © 2025, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.