増大号 超実践! 病理で迫るがんゲノム医療—検査から治療まで
1章 知っておくべき基本的なこと—がん遺伝子検査の特徴と,がんゲノム医療の流れ
がんゲノム医療の流れ
検体の受付からレポート作成
柿島 裕樹
1
1国立がん研究センター中央病院臨床検査科遺伝子検査室
キーワード:
検体の受付
,
ホルマリン固定パラフィン包埋標本
,
FFPE標本
,
レポート作成
Keyword:
検体の受付
,
ホルマリン固定パラフィン包埋標本
,
FFPE標本
,
レポート作成
pp.1056-1058
発行日 2025年10月15日
Published Date 2025/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.048514200690101056
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はじめに
がん遺伝子パネル検査の流れは,検体の受付→病理組織検体の処理→ホルマリン固定パラフィン包埋(formalin fixed paraffin embedded:FFPE)ブロックおよび標本作製→がん遺伝子パネル検査の依頼→核酸の抽出・評価→シークエンスライブラリの作製→次世代シークエンサー(next-generation sequencer:NGS)の解析→解析パイプライン→レポート作成である.病理部門と検査部門が重要な役割を担っていることが分かる(表1)1).それを反映するかたちで,2022年3月に日本病理学会と日本臨床検査医学会は合同で「がんゲノム検査全般に関する指針」2)で,検査の標準化についての指針を発出した.

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