連載 やなさん。NY留学記・22
ボストンで学会発表!
柳田 絵美衣
pp.1213
発行日 2025年11月1日
Published Date 2025/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.030126110530111213
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皆さま! 病理の学会としては世界一といわれているUSCAP(米国カナダ病理学会)は抄録採択率が低いことでも有名ですが,このたび柳田の抄録が採択されました!(←本誌52巻12号参照) ポスター発表でしたが,初めての抄録提出での「採択」獲得! 嬉しい! 発表内容は「実は,免疫染色やIn Situ Hybridizationでも区別できないHER2 “low”と“ultra low”をRNA-ISHで区別できる基準を見つけたぜ!」的な内容だ(lowとultra lowを区別する方法についての研究が今,世界的に非常に熱いのだ).ポスターデザインは何度もボスに添削してもらい,なんとか完成……のはずが,ポスター印刷後に「もっとデータをとって,結果を進化させなさい!」と言われた.
そして学会発表3日前に「new data」として新たな結果を出し,当日はA4サイズの紙に結果のみを印刷してポスター横に追加で貼るという暴挙に出た柳田は,さらに世界の病理学者たちが集まる学会に“英語が全くできない”という丸腰で平然と出席した.発表時間が始まり,多くの人がポスター前に集まってきた! ポスターの写真を撮る人,じっくり内容を読む人,そして……質問をしてくる人が! 「いくぞ!」と覚悟を決めた柳田の前にスッと立つ人が……呆然としていると,ボスが研究内容をスピーチし始めたのだ! 聴衆たちは「fantastic!!」「amazing!!」と連呼(←これは聞き取れた).とても高い評価を受けた.約2時間半,絶え間なく人が集まり,質問攻めにあった(←ボスが).発表が終わったときには声がかすれていた(←ボスが).
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