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学会・研修会印象記
第9回日本リンパ浮腫学会総会
坪井 徳子
1
1慶應義塾大学病院
pp.670
発行日 2026年7月15日
Published Date 2026/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091513540600070670
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- Abstract 文献概要
2026年3月28日(土),29日(日),福岡にて第9回日本リンパ浮腫学会総会が開催された.本総会のテーマは「患者の未来をつなぐリンパ浮腫治療の役割」であった.また今回は,初めて作業療法士が学会長を務めた記念すべき会でもあり,とても興味深い総会であった.リンパ浮腫は原発性と続発性に大別されるが,わが国では乳がんや子宮・卵巣がん等の治療に伴う続発性リンパ浮腫が多い.発症すると完治が難しく,患者は常にリンパ浮腫と向き合いながら,日常生活や仕事,子育て,趣味,ライフイベントを経験しなければならない.本総会では,そのような患者を支援する医師,看護師,理学療法士,作業療法士等,多職種が,チーム医療の中で専門性を活かした最新の知見を共有した.
印象的であったのは,患者参画企画や市民公開講座に代表されるように,患者がチーム医療の中心にあり,医療者がそれを支える関係性が,総会の場でも築かれていた点である.会場では患者団体代表と医師,理学療法士,作業療法士がパネリストとして議論を交わしていた.リンパ浮腫の標準的な保存的治療は,用手的リンパドレナージ,弾性着衣・多層包帯法による圧迫療法,圧迫下の運動療法,スキンケア,日常生活指導であるが,これらを長期に継続することは患者にとって大きな負担となる.そのため,患者と医療者が協働し,生活に即した簡便で継続可能な方法を検討する必要性が示されていた.紹介された本学会が昨年出版した『患者さんのためのリンパ浮腫ガイドライン 2025年版』(金原出版)は,患者の疑問に科学的根拠に基づいてわかりやすく答える内容であり,医療者にとっても患者理解を深め,有用であると感じた.
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