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角膜カンファランス2023
草田 夏樹
1
1京都府立医科大学大学院医学研究科 視覚機能再生外科学
pp.22-23
発行日 2023年11月10日
Published Date 2023/11/10
DOI https://doi.org/10.34449/J0042.18.02_0022-0023
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角膜や涙液の所見がほとんど正常であるにもかかわらず強い眼表面痛を訴える患者は日常診療においてもしばしば経験され,有効な治療法が少なく苦慮する場合が多い。このような症例における疼痛,あるいは点眼麻酔においても改善がみられない疼痛などにおいては神経障害性疼痛(neuropathicocular pain)が関与していると考えられているが,その詳細な発生メカニズムは不明である。演者らは以前,ドライアイによって角膜に慢性的な疼痛刺激が加わると,三叉神経核において,アストロサイトの活性化,α2δ-1サブユニットの発現増加,抑制性介在ニューロンの減少などのメカニズムによって中枢性感作が惹起されることを報告しているが,その末梢側に存在する三叉神経節における慢性疼痛の発症メカニズムについては未知であった。
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