Glaucoma Q&A
小児緑内障の診断と治療について教えてください
松下 賢治
1
1大阪大学大学院医学系研究科脳神経感覚器外科学講座(眼科学)准教授・病院教授
pp.48-53
発行日 2024年8月20日
Published Date 2024/8/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0024.01.68_0048-0053
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小児緑内障は子どもの緑内障を全般的に指しますが,その医学的用語は変遷の歴史があります.もともと,子どもが罹患する緑内障は隅角形成における先天性要因によるものが主で,先天緑内障と称され,発達期に発症するものは発達緑内障と呼ばれていました.それ以外は他の先天異常に伴う緑内障とまとめられましたが,子どもが罹患する緑内障病態の種類が増え,第3版以前の『緑内障診療ガイドライン』では,隅角形成に異常を認める病態として発達緑内障という用語が統一して使われ,①早発型発達緑内障,②遅発型発達緑内障,③他の先天異常に伴う緑内障に分類されました1)2).しかし,子どもが罹患する緑内障への後天性要因の影響が増加し,原発から続発まで分けた再分類が検討されました.小児緑内障研究ネットワーク(CGRN)が提唱した小児緑内障分類と定義がその成果です.
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