症例報告
虫垂炎疑いで紹介された処女膜閉鎖症の1例
寺尾 紗世
1
,
福岡 哲哉
,
近藤 菜穂子
,
田村 圭浩
1静岡済生会総合病院 小児科
キーワード:
MRI
,
鑑別診断
,
腟留血症
,
虫垂炎
,
処女膜閉鎖
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Hematocolpos
,
Appendicitis
pp.507-510
発行日 2022年4月1日
Published Date 2022/4/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00642.2022151538
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処女膜閉鎖症は尿生殖洞の発生過程で生じる外陰および腟の奇形であり、新生児期と思春期に発見されることが多い。症例は12歳女児。強い下腹部痛と経口摂取不良を主訴に当院小児科を紹介受診した。身体所見より虫垂炎が疑われたが、画像所見より処女膜閉鎖症による子宮腟留血腫と診断した。処女膜閉鎖症は小児科医が初診をみることの多い産婦人科疾患である。思春期以降の女児の腹痛では当疾患も鑑別にあげ診察する必要がある。
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