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特集 サイバーセキュリティと医療情報保護
日本の医療機関に対するサイバー攻撃の状況
-――NCGMにおける実際の事例から学ぶ
Cyber attacks against medical institutions in Japan
――Case studies from the NCGM
西 亮太
1
,
美代 賢吾
1
Ryota NISHI
1
,
Kengo MIYO
1
1国立国際医療研究センター医療情報基盤センター
キーワード:
サイバー攻撃
,
仮想専用通信回線(VPN)
,
多要素認証(MFA)
,
人的対策
Keyword:
サイバー攻撃
,
仮想専用通信回線(VPN)
,
多要素認証(MFA)
,
人的対策
pp.1091-1096
発行日 2024年12月28日
Published Date 2024/12/28
DOI https://doi.org/10.32118/ayu291121091
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近年,日本の医療機関が運用する病院情報システムやクラウドサービスがサイバー攻撃の標的となり,診療停止や多額の経済的損失を招く事例が発生している.病院情報システムでは,リモート保守サービスに用いる機器の脆弱性が十分に対策されず,攻撃対象になることが多い一方,セキュアな環境の導入にも課題が残る.クラウドサービスの利用においては,メールを介したサイバー攻撃が増加しており,アカウントのセキュリティ向上のため多要素認証(MFA)の導入が推奨されるが,MFAを回避する高度な攻撃もみられる.セキュリティ対策は即時の成果がみえにくく,技術的対策の導入は容易ではないが,医療者一人ひとりがセキュリティリスクを認識し,まずは人的対策に取り組むことが不可欠である.
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