第1土曜特集 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)―― “共生” への道
ウイルスの特徴・疫学
数理モデルの活用による新型コロナウイルス感染症対策
-――これまでの取り組み
茅野 大志
1
,
西浦 博
1
Taishi KAYANO
1
,
Hiroshi NISHIURA
1
1京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻
pp.20-24
発行日 2021年1月2日
Published Date 2021/1/2
DOI https://doi.org/10.32118/ayu2760120
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2019年12月末に中国・武漢市ではじめて公式に報告された新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は,わずか数カ月で世界各地に広がり,2009年の新型インフルエンザ以来約10年ぶりにWHOはパンデミックを宣言した1).2020年9月18日現在,全世界で感染者は3,000万人に達し,死亡者も90万人2)を超え,新聞やニュースの数字だけ見ていてもCOVID-19の流行がダイナミックに変化する疫学動態がうかがえる.日本国内の累積確定患者数も7万5,000人を超え,死亡者数も1,000人超3)となり,社会経済活動の著しい制限などを踏まえると,その影響は単に感染リスクや流行制御だけの問題にとどまらず,国民生活が大きく様変わりして1つひとつの変化に社会がどよめく状況に至った.
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