FOCUS いま注目のトピックを掘り下げる
分子生物学的手法を用いた菌血症診断技術
柴多 渉
1
1大阪公立大学 大学院臨床感染制御学
キーワード:
アフィニティークロマトグラフィー
,
PCR法
,
診断用試薬キット
,
グラム陰性細菌感染症
,
グラム陽性細菌感染症
,
核酸増幅法
,
細菌培養
,
菌血症
,
細菌薬剤耐性
,
早期診断
,
マルチプレックスPCR法
,
血液培養
,
塗抹標本
Keyword:
Gram-Positive Bacterial Infections
,
Bacteremia
,
Gram-Negative Bacterial Infections
,
Polymerase Chain Reaction
,
Chromatography, Affinity
,
Reagent Kits, Diagnostic
,
Blood Culture
,
Drug Resistance, Bacterial
,
Nucleic Acid Amplification Techniques
,
Multiplex Polymerase Chain Reaction
,
Early Diagnosis
pp.1071-1076
発行日 2023年10月15日
Published Date 2023/10/15
DOI https://doi.org/10.32118/J01436.2024030487
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
<Essence>●菌血症(細菌血症)は患者数が多く,日常臨床でも遭遇する機会が多い.その死亡率は高く,早期診断,早期治療が必要である.●菌血症の診断は血流に細菌が存在することを証明できればよいが,最適な治療を選択するためには菌種の同定・薬剤感受性試験が必要となる.●菌血症の診断においては血液培養検査がゴールドスタンダードであるが,結果判明までに比較的長い時間を要する.●培養後の同定にMALDI-TOF MSやPCRベースの診断法を組み合わせることで,検査時間の短縮が期待できる.●培養を要さずに,血液検体から直接PCR法を用いて診断を行う技術も開発されており,今後の発展が期待される.
Copyright© 2023 Ishiyaku Pub,Inc. All rights reserved.