特集 Hirschsprung病
巻頭言 各施設における短域型Hirschsprung病の診療の実際
尾花 和子
1
Kazuko Obana
1
1日本赤十字社医療センター小児外科
pp.245-249
発行日 2025年3月25日
Published Date 2025/3/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000001122
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はじめに
Hirschsprung病は,肛門から連続する無神経節腸管のため機能性の腸閉塞症状をきたす疾患で,出生約5,000人に1人の発生頻度とされ,先天性の消化管疾患のなかでは頻度の高い疾患の1つである。無神経節腸管の長さにより病型分類がなされるが,肛門からの病変の範囲がS状結腸までである短域型と,それ以上の長域型の2つに分けた場合,短域型は約80%,残り20%が長域型とされる。男女比では3:1と男児に多く,一部の症例には家族性や遺伝子変異,他疾患の合併があることもよく知られている1,2)。

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