特集 いま話題の5歳児健康診査を詳しく学ぶ
各論 5歳児健診Q&A
チックがあります
縄手 満
1
NAWATE Mitsuru
1
1KKR札幌医療センター小児科
pp.664-666
発行日 2025年5月1日
Published Date 2025/5/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000002404
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はじめに
チック症は,米国精神医学会のDSM-5(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, 5th edition)において,「急速,反復性,非律動性の運動または発声」と定義される。ふざけたり意図して動いたり発声しているわけではない。症状は運動チック,音声チックに分類され,さらに,それぞれに単純チックと複雑チックがある。発症は幼児期後半から小学校低学年の頃に多く,女性より男性のほうが2~4倍多い。もっとも多い暫定的チック症は自然に軽快することが多いが,トゥレット症や合併症を伴うチックは,心理療法や薬物療法が必要になる場合が多い。

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