特集 メニエール病とその周辺疾患
めまい治療法の最新知見
めまい治療としての理学療法とリハビリテーション
伏木 宏彰
1,2
,
田中 亮造
1,3
Hiroaki Fushiki
1,2
,
Ryozo Tanaka
1,3
1目白大学耳科学研究所クリニック
2目白大学保健医療学部言語聴覚学科
3目白大学保健医療学部理学療法学科
キーワード:
メニエール病
,
めまい
,
理学療法
,
リハビリテーション
Keyword:
メニエール病
,
めまい
,
理学療法
,
リハビリテーション
pp.1375-1378
発行日 2022年10月1日
Published Date 2022/10/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000349
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はじめに
前庭リハビリテーション/平衡訓練(以下,前庭リハビリテーション)は,1940年代に考案されたCawthorne-Cooksey exerciseに由来する。わが国では1990年に日本めまい平衡医学会から平衡訓練の基準が公表されており,外来での訓練指導,小冊子を配布してホームエクササイズ,集団での訓練指導などさまざまな形態で医師主導のもと前庭リハビリテーションが行われている。一方,アメリカでは前庭リハビリテーションを専門職とする理学療法士が存在する1)。現在,約1,700名が前庭リハビリテーションspecial interest group(SIG)に登録され,多くの医療現場でリハビリテーションが実施されている(2022年3月現在,Google Mapから検索可能https://neuropt.org/maps/Vestibular-Map.html)。理学療法士が前庭リハビリテーションの一翼を担っているアメリカに倣い,われわれのグループは医師と理学療法士と協働でリハビリテーションを行ってきた2)。
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