特集 小児で経験する「血液の異常」-血液疾患の鑑別とトピックス
各論:赤血球の異常 微小血管障害性溶血性貧血-溶血性尿毒症症候群を含めて
坂口 大俊
1
1国立成育医療研究センター 小児がんセンター移植・細胞治療科
キーワード:
大腸菌感染症
,
紫斑病-血栓性血小板減少性
,
溶血性尿毒症症候群
,
Shiga-Toxigenic Escherichia coli
,
溶血性尿毒症症候群-非定型
Keyword:
Hemolytic-Uremic Syndrome
,
Purpura, Thrombotic Thrombocytopenic
,
Escherichia coli Infections
,
Atypical Hemolytic Uremic Syndrome
,
Shiga-Toxigenic Escherichia coli
pp.1073-1077
発行日 2021年7月1日
Published Date 2021/7/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2021295255
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<Key Points>(1)血栓形成性微小血管障害は(1)Coombs試験陰性の微小血管障害性溶血性貧血、(2)消耗性血小板減少、(3)微小循環障害による臓器障害を三徴とする症候群である。(2)後天性血栓性血小板減少性紫斑病や溶血性尿毒症症候群において血小板輸血は血栓症を増悪させうるため禁忌であり、致死的出血の場合にのみ適応となる。(3)後天性血栓性血小板減少性紫斑病に対しては血漿交換が有効であり、疑った場合には可及的速やかに血漿交換を開始する。(4)小児で臨床的に非典型溶血性尿毒症症候群を発症した場合には、抗補体C5モノクローナル抗体製剤による治療を開始する。
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