８．風疹ワクチン

Rubella vaccine

　2012年から徐々にはじまった風疹流行は2013年に拡大し，首都圏と関西地区を中心に多数の患者発生がみられ，先天性風疹症候群児の出生が多数報告された。わが国の風疹ワクチンの接種方式と接種率の推移により，成人男性を中心として免疫のない感受性者が蓄積している。風疹はワクチンで予防できる疾患である。風疹は定期接種A類であり，風疹ワクチン（またはMR〔麻疹・風疹〕ワクチン）の２回接種の徹底と，感受性者に対する対策等によって風疹流行を征圧し，先天性風疹症候群ゼロを実現できる。風疹に関する特定感染症予防指針の策定が待たれる。