PAD(末梢動脈疾患)フットケアを救肢・救命につなげるために必要な知識
(第8章)治療 LDLアフェレシス治療 効果判定は?
佐藤 元美
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1地域医療機能推進機構中京病院 腎・透析科
キーワード:
LDL Lipoproteins
,
下肢
,
虚血
,
血液成分除去法
,
治療成績
,
末梢動脈疾患
Keyword:
Blood Component Removal
,
Ischemia
,
Lipoproteins, LDL
,
Treatment Outcome
,
Lower Extremity
,
Peripheral Arterial Disease
pp.911-918
発行日 2015年6月20日
Published Date 2015/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2015274201
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<Point>末梢動脈疾患に対するLDLアフェレシス治療の臨床効果として微小循環障害の改善作用が早期より認められる。重症下肢虚血の治療において、マクロ循環障害に対する血行再建術とともに微小循環障害に対するLDLアフェレシス治療の併用は有用である。重症下肢虚血例においては、安静時疼痛の軽減や潰瘍・壊死の縮小が治療効果の臨床的な判定指標となるが、皮膚灌流圧も治療効果の指標として有用性が高い。LDLアフェレシス治療の効果を維持するためには、「血圧を下げない」「微小循環障害を惹起しない」透析の工夫が必要である。重症下肢虚血例の予後改善を目指すには、いかに初期治療を成功させタイミングよくLDLアフェレシス治療を繰り返すかが鍵となる。
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