特集 CKD診療における漢方と補完代替療法
[コラム]COVID-19に対する鍼灸治療と新たなウイルス感染への治療戦略―僅少の患者の鍼治療体験から
藤本 蓮風
1
,
油谷 真空
1
,
藤本 新風
1
1藤本漢祥院
キーワード:
気
,
陰陽
,
天地
,
舌診
Keyword:
気
,
陰陽
,
天地
,
舌診
pp.647-648
発行日 2022年6月10日
Published Date 2022/6/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000002165
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- 文献概要
伝統医学・鍼灸医学には「三因制宜」という考えがある.すなわち,病を見立てる場合,その土地・地域,またその時期,さらに個体(患者)の特殊性をよく吟味して診察,診断,治療を考慮すべきということだ.また,このような感染症(鍼灸医学では温疫病という)を扱う場合,それがどのような病勢や性質なのかをわきまえるだけでなく,個体として日頃の病態がいかにあるべきかをも考え合わせねばならない.肝鬱(常に情緒不安定で不安感が強い,五臓のなかでは肝臓が深く関わる)を常に病んでいる者は,温疫病のみの治療だけではなく肝鬱を治さなければ解熱もしないし,病勢が落ちつかない.
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