血液浄化機器2020
第Ⅹ章 透析液清浄化関連機器等 2.エンドトキシン捕捉フィルタ(ETRF)
本間 崇
1
1善仁会グループ安全管理本部・臨床工学技士
pp.1085-1088
発行日 2020年8月20日
Published Date 2020/8/20
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001417
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血液浄化法における最新の動向として,高性能なHDF(hemo dialysis filtration)フィルタを使用したオンラインHDF,I-HDF(intermittentinfusion HDF)や,患者ニーズの多様化により昼間透析シフトの集中化が進んでいる.これに伴い限られた透析用監視装置で効率的なオンラインHDF や透析治療を行うためには,透析の準備から返血までを自動化することが挙げられ,逆濾過等によるプライミング・返血の普及や,透析合併症対策としてもエンドトキシン(ET),細菌の除去を含めた透析液の清浄化が重要である.透析液・透析用監視装置の管理を含めた治療・管理に関する管理基準(バリデーション)が提案されている.この管理基準では,ET 活性値と総生菌数の基準が示されており,この基準に沿って清浄化を行っていくことが求められている.これらの基準を安全性の面から担保するためには,エンドトキシン捕捉フィルタ(endtoxin retentive filter;ETRF)を設置することが必要である.ここでは,ETRF の用途別にその仕様と性能について述べる.
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