特集 “いつかはママに…” を応援する プレコンセプションケア
各論
12.クリニックにおけるプレコンセプションケア外来の実際
佐藤 雄一
1
Y. Sato
1
1産科婦人科舘出張佐藤病院
pp.1269-1278
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001037
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わが国における一般婦人科クリニックでのプレコンセプションケアを考えるとき,生殖可能年齢にある女性の生活習慣の乱れによる栄養不良が大きな問題と考えている。やせ女性から産まれる児は小さい傾向にあり,将来の生活習慣病発症が危惧される。不妊クリニック受診者においてもプレコンセプションケアは浸透しておらず,やせや肥満といった体格異常だけでなく,栄養不足や妊娠のための知識・準備不足がみられる。中高校・大学生から,働く女性へのヘルスリテラシー教育とプレコンセプションケアの実践,妊活中から2人目を考えている女性まで,広くサポートできる体制の構築が必要である。また女性のみでなく,生殖可能年齢にあるすべての男女を対象とすることにより,国民全体の健康を向上させ,健康な次世代創出が可能となると思われる。
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