特集 一般病院でもできる!「子どもが欲しい」女性のためのプライマリ・ケア
子宮頸部異型上皮・子宮内膜増殖症を見つけたら
木村 文則
1
,
村上 節
1
1滋賀医科大学医学部産科学婦人科学講座
pp.1111-1119
発行日 2017年9月1日
Published Date 2017/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000116
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子宮頸部異型上皮(CIN)と子宮内膜増殖症(EH)は,若年女性に高頻度に認められるが,ともに妊孕性温存を期待できる。CIN に関しては,CIN1-3 のカテゴリー分類が必要であり,CIN1-2 の場合は,さらにヒトパピローマウイルス(HPV)タイピング検査を施行し管理方法を決定する。病変切除の際には,病巣の広がりを術前に把握し,術後の妊孕性に与える影響を考慮し術式を決定する必要がある。EH に対しては,子宮内膜全面搔爬などにより組織診を施行し病理診断を確定した後,管理方針を決定する。異型性が認められた場合には酢酸メドロキシプロゲステロン投与を行い,再度の組織診にてその効果を判定し,妊娠許可あるいは一般治療である子宮摘出を考慮する。
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